法政大学理工学部機械工学科 医療・福祉ロボティクス研究室 教授 石井千春先生にインタビューしました!

その他 2021年3月24日
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現在のストレス度と傾向がわかる!介護職のストレスタイプ診断

目次

◆はじめに

『介護・福祉の現場で働く方に、いつもとは違った視点でその分野を研究している人を知ってもらいたい』という想いで始まったこちらの大学の研究室紹介。
第22回目は法政大学理工学部機械工学科 医療・福祉ロボティクス研究室 教授 石井千春先生にお伺いしました。
主に『医療・福祉工学に関連したロボット』の研究・開発をされています。

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研究の概要について教えてください

高齢化が進む社会状況を見据えて、本研究室では、医療・福祉工学に関連したロボットの研究・開発を行っています。

福祉ロボットの例として以下を開発しました。
●生体信号で操縦する電動車いす
ジョイスティック操作が困難な方のために市販の電動車いすを、肩や首の筋電位(筋肉を動かしたときに発生する電気信号)を測定して操縦する方法、上下左右視、および瞬きにおける眼電位(眼球運動を行った際に発生する電気信号)を測定して操縦する方法、顔の向きと表情により操縦する方法を開発しました。また、運動を想起した際の脳波を測定して操縦する方法についても研究を行っています。

●筋電義手における感覚フィードバック装置
義手使用者は義手で掴んだ物体の感覚が分かりません。掴んだ物体の柔らかさや温度などの情報を伝えることにより、義手使用者のQOLが向上すると考えられます。そこで、筋電義手使用者が物体を掴んだり触った際の触覚、温度覚を使用者の残存部位にフィードバックする装置を開発しました。

●パワーアシストスーツ
労働者の高齢化により、腰痛などの様々な疾病が生じています。この問題を緩和する一つの方法として、重量物の持ち上げ、歩行、およびリハビリテーションを支援する様々なタイプのパワーアシストスーツを開発しました。

医療ロボットの例としては以下の研究・開発に取り組んでいます。
●単孔式腹腔鏡下手術支援ロボットおよびロボット触診システム
術者が遠隔操作で手術を行うことができる単孔式腹腔鏡下手術支援ロボットを開発しています。また、術者の顔の向きで操作できる腹腔鏡ロボットも開発しました。さらに、手術支援ロボットに力触覚フィードバック機能を搭載して、術者が腫瘍のような異常細胞を特定することができるロボット触診システムの開発も行っています。

提出図1

研究の詳細について教えてください

本研究室で開発し、製品化されたパワーアシストスーツ「エアロバック」について紹介します。

エアロバックは介護施設で実施した勉強会において、実際に介護現場で働く介助者の方々の意見を反映して開発したアシストスーツです。従来のアシストスーツは、「重たい」、「値段が高い」、「着たり脱いだりが大変」という問題がありました。これより、「機能を落としてもよいからもっと使い勝手のよいものが欲しい」という意見をいただきました。

そこで、「超軽量」、「低価格」、「装着容易」で装着感、威圧感の少ないアシストスーツ「エアロバック」を開発しました。エアロバックはハーネスという帯の背面に人工筋肉と呼ばれるゴムチューブの中に低圧の圧縮空気を封入したものを取り付けた構造になっていて、モータや金属フレームを使用しないことにより、重量1.8kg以下という軽量化に成功しました。またこれにより、一日中装着したままでも負担になりません。

「エアロバック」は、前屈みの姿勢になると空気ばねの役割を担う人工筋肉が引っ張られ、元に戻ろうとする復元力により、介護や農業の現場で多く見られる中腰姿勢での作業において姿勢維持を補助し、腰にかかる負担を軽減するアシストスーツです。

2018年5月にベンチャー企業「株式会社サステクノ」を創業し、「エアロバック」の販売を開始しました。
いままでに、介護・農業・工場・物流などの様々な作業現場でご利用いただいています。

株式会社 サステクノ 
TEL: 0178-20-7875
FAX: 0178-20-7876
E-mail: info@sustechno.co.jp

提出図2

今後の研究の展望を教えてください!

「エアロバック」は、中腰姿勢の維持には非常に効果的ですが、重量物の持ち上げ動作に対しては十分なアシスト力がなく、「エアロバック」の利用者から「持ち上げ動作においてもアシスト力が欲しい」という要望がありました。そこで、「エアロバック」の機能を拡張し、CO2ガスボンベを用いて持ち上げ動作時に人工筋肉に圧縮二酸化炭素を供給して、人工筋肉が収縮する際に生じる収縮力により持ち上げ動作もアシストできる、軽量かつ装着が容易にできる、低価格なCO2ガス供給型アシストスーツを開発中です。

このアシストスーツは、持ち上げ動作を行う際に屈んだ姿勢になると、センサーが屈んだ姿勢を自動的に検出してカウントダウンが始まり、指定した秒数後に圧縮二酸化炭素が人工筋肉に自動供給されます。そのタイミングで重量物を持ち上げることにより、フリーハンドで持上げ補助の駆動が可能です。

また、重量物の持ち上げ補助モードの際に、スイッチボックスの押しボタンを押すと、一定量の二酸化炭素が排出され、従来の中腰姿勢維持用の「エアロバック」に切替えて使用することが可能です。

提出図3

◆法政大学 医療・福祉ロボティクス研究室の基本情報

石井先生、お話ありがとうございました!
最後に、法政大学 理工学部機械工学科 医療・福祉ロボティクス研究室の基本情報を記載します。

法政大学
https://www.hosei.ac.jp/
法政大学 理工学部 機械工学科
http://mech.ws.hosei.ac.jp/index.html
医療・福祉ロボティクス研究室 (Medical and Welfare Robotics Lab.)
http://mwrlab.ws.hosei.ac.jp/index.html

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※この記事の掲載情報は2021年3月24日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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