スピーチロックとは?利用者への影響や介護職員が現場で意識すべきポイントを解説! |レバウェル介護派遣(旧 きらケア介護派遣)コラム

2022年3月4日
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介護施設で働く男性介護士のイメージ

「スピーチロックの意味がぼんやりとしている」「スピーチロックはいけないと言われたが、何がいけないのか理由が分からない」と思ったことはありませんか?

「ちょっと待っていてください」「座っていてください」などの言葉は、スピーチロック(言葉の拘束)にあたるため、介護の現場では控えるべき言葉とされています。この記事では、スピーチロックが起きてしまう原因や相手に与える影響を解説しています。あわせて、スピーチロックの言い換え例や介護職員ができる予防策もご紹介していますので、声掛けの仕方に悩んでいる方や自身の声掛けについて見つめ直したいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

スピーチロックと3つのロックについて

介護職員として働いていると、利用者さまを意図せずロック(拘束)してしまいそうになることがよくあります。ここでは、介護の現場で発生しがちな「スピーチロック」と、「3つのロック」の意味や内容について解説します。

スピーチロック(言葉の拘束)とは

スピーチロックとは言葉によって身体的、または精神的な行動を抑制することです
「言葉の拘束」とも言われており、介護の現場でよく使われることが多い「ちょっと待っていてください」や「危ないから席に座っていてください」などの言葉が該当します。

3つのロックとは

介護の現場で発生し得る「身体拘束」は、上記のような3つのロック(フィジカルロック、ドラッグロック、スピーチロック)と定義されています。

フィジカルロックやドラッグロックは道具が必要なので気を付けやすいものの、スピーチロック(言葉の拘束)は見た目的な変化がなく、誰でもついやってしまう恐れがあるのが特徴です。普段、何気なく使ってしまっている声掛けは、利用者さまの行動や言動を抑制してしまっているかもしれません。介護職員一人ひとりが「今の声掛けは、スピーチロックになっていなかったかな?」と考え、ケアを行うことが大切です。

介護施設の現場でスピーチロックが起きてしまう原因

ここでは、介護施設の現場でスピーチロックが起きてしまう原因をまとめてみました。
どのような状況で、スピーチロックは起きてしまうのでしょうか。

人手不足で余裕がない

人手不足の介護施設では、介護職員一人ひとりへの負担が大きくなります。少ない人数で業務をこなし、利用者さまの見守りなども行わなくてはならないため、余裕もなくなりやすいです。利用者さまが何か頼みごとをしたいと思ったときに、すぐに対応できないことも多く、そのような際にスピーチロックにあたる声掛けをしてしまいます。

ケアの対応が重なってしまう

介護施設では、多くの利用者さまが入居されており、ケアの対応が重なってしまうことがよくあります。その際、「ちょっと待っていてください」と声掛けしてしまいそうになりますが、これもスピーチロックにあたってしまいます。

転倒リスクの高い利用者さまが動かれる

介護施設には、転倒リスクの高い利用者さまもいらっしゃいます。たとえば、車いすに座っている方が立ち上がろうとして車いすを動かしていたり、付き添いの必要な方が一人で歩いていたりしたとします。「危ないので、一人では動かないでください」と声掛けしてしまうことは、安全を思っての言葉だったとしても、スピーチロックにあたってしまうのです。

スピーチロックが相手に与える影響

スピーチロックをしてしまうことで、相手(利用者さま)にどのような影響を与えるのか解説します。スピーチロックの防止にもつながる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。

行動意欲やADLの低下

行動意欲の低下につながる原因として、強い口調での声掛けや長時間待たされることが挙げられます。また、スピーチロックによって身体的、精神的な行動を抑制されるとマイナスな感情も発生しやすくなります。利用者さまが意思表示をしたり、行動を起こす機会が減ってしまうことは、ADL(日常生活動作)の低下にもつながりかねません。利用者さまの行動意欲や、ADLを低下させない声掛けを意識することが大切です。

認知症を患う高齢者の症状の悪化

認知症を患う高齢者の場合、言われたことは忘れてしまっても、感情は強く残ります。

「無視をされた」「ひどく怒られた」など、そのときに抱いた感情は、被害妄想やせん妄(高齢者に多く発症する一種の意識精神障害のこと)につながりかねません。介護職員への拒否が強くなったり、症状が悪化してしまうこともあります。症状の悪化を防ぐためにも、利用者さまにストレスを感じさせないような声掛けをしましょう。

介護職員とのコミュニケーションにおける問題

人手不足の施設で業務が多く、一人ひとりへのケアが行き届かない状況では、介護職員の余裕もなくなってしまいます。しかし、余裕がないからといって、スピーチロックをし続けてしまうと、利用者さまからの信頼を損なってしまいます。信頼を損なってしまえば、コミュニケーションにも大きな影響を及ぼし、利用者さまが安心して生活することが難しくなってしまいます。利用者さまを一人の人間として尊重する気持ちで、ケアを行うことが大切です。

スピーチロックを防ぐために介護職員ができること

スピーチロックを防ぐために、介護職員ができることをまとめてみました。普段のケアを行ううえでも大切なことなので、参考にしてみてください。

利用者さまの立場になって考える

「この声掛けをしたら、どんな気持ちになるだろう」と、常に利用者さまの立場になって、考えましょう。自分がされて嫌な気持ちになる声掛けは、きっと相手も同じような気持ちになります。また、余裕が無く、すぐに対応ができない場合や利用者さまのご家族から「転ばないように気をつけて欲しい」とお願いされていることもあります。転倒させないように気をつけることも大切ですが、声掛けの仕方にも配慮できると良いでしょう。相手が認知症を患う方や意思疎通の難しい方であっても、一人の人間として尊重し、コミュニケーションを取ることが大切です。

声掛けする際に、言い換え表現を意識する

声掛けをする際は、次の項目で解説する言い換え表現を意識しましょう。ただ言い換え表現をするだけではなく、笑顔を意識することもポイントです。

また、「ちょっと」や「少し」のような曖昧な表現も利用者さまが不安になってしまいます。「あと〇分」などと具体的な時間を伝えられると、安心してもらえるでしょう。

研修や会議などを行い、理解を深める

定期的に研修や会議などを行い、スピーチロックへの理解を深める機会を作りましょう。

介護職員が問題意識を持ち、他の職員との情報共有を行うことで、利用者さまへのサービスの質の向上にもつながります。研修や会議で話し合ったことを、現場でも活かせるようにすることが大切です。

スピーチロックにあたる声掛けの内容と言い換えの例

ここでは、スピーチロックにあたる声掛けの内容と言い換えの例文をご紹介します。
ぜひ、介護の現場で役立ててみてください。

利用者さまが何かをしようとするのには、必ず「目的」があります。危険が伴うような行動を取ろうとしたとしても、まずは、頭ごなしに注意せずに「どうされましたか?」と聞くようにしましょう。目的の理由を聞いてから、対応を判断することが大切です。

また、上記にもあるように否定形ではなく、依頼形で伝えるようにしましょう。否定形では、どうしても口調が強くなってしまいます。依頼をする言い方であれば、相手も受け入れやすくなり、こちらの要望だけではなく、スピーチロックを回避することも可能です。

利用者さまが同じことを何度も質問してくるような場面でも、「さっきも言いましたよね?」と返すのではなく、笑顔で対応できるように意識しましょう。

▼関連記事
介護現場での言葉遣いとは?意識するべきポイントについて解説

まとめ

スピーチロックは、見た目的な変化がなく、3つのロックの中でも特に注意が必要な身体拘束の一種です。介護施設の現場では、人員不足などが原因で特にスピーチロックが起きやすいといえます。スピーチロックが利用者さまに与える影響は大きく、認知症の悪化やADLの低下を招いてしまいます。普段から言い換え表現を意識し、研修などを行うことは、スピーチロック防止につながります。また、利用者さまを一人の人間として尊重する気持ちを持つことも大切です。余裕がないときこそ、相手の立場を考えた声掛けを意識し、質の高いケアを目指しましょう!

もし、お仕事をされている中で不安に思うことや辛いことがあれば、お気軽にサポート窓口までご相談ください。みなさんが楽しくお仕事できるよう、これからもサポートいたします!

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※この記事の掲載情報は2022年3月4日時点のものです。制度や法の改定・改正などにより最新の情報ではない可能性があります。

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