「『心豊かに笑顔で暮らせる社会をつくる』ために」をコンセプトに事業を展開している、東京海上グループの総合介護事業会社「東京海上日動ベターライフサービス株式会社」。多くの社員が勤務する中で、より働きやすい環境を作るために実践している「教育・定着・離職防止」のノウハウを人事の担当者にお伺いしました。
※きらケア研究所は、介護の求人サービス「きらケア」が運営する介護人事に特化した情報サイトです。
プロフィール
東京海上日動ベターライフサービス株式会社
企画部長 小橋 稔睦 様(上段左)企画部人事グループリーダー 森清 由布子 様(上段右)
企画部課長 山﨑 高範 様(下段右)
東京海上日動火災保険株式会社
課長代理 藤田大様(下段左)東京海上日動ベターライフサービス株式会社の、小橋様、森清様は人事担当として「人材の採用・定着・育成」を、山﨑様は事業者向けセミナーなど各種ソリューションの営業担当として「介護事業者・自治体への支援」を、藤田様は親会社である東京海上日動火災保険株式会社にて「介護事業者向け各種保険や様々な福利厚生面のサービスの提供」を担っています。各部門で協力しながら、介護事業者の人材育成・支援に力を入れて取り組んでいます。
品質の高い介護を提供すべく実現した教育体制とは?
――実際に取り組んでいる教育について教えてください。
森清様:当社では通年でキャリア採用を行い、入社時には3つのプログラムを準備し教育を実施しています。一つ目は「ウェルカム研修」で、キャリア入社の方は3日間行います。まず、会社の理念やどういった介護事業者を目指していくのかなど、会社の事を知っていただきます。次にどんな制度があるかを知ってもらい、理解を深めていただいています。2つ目は各事業所での「OJT研修」です。実際の現場に立って、教育担当者が1対1で担当し丁寧に教えていく取り組みをしています。3つ目は「フォローアップ研修」です。一定期間業務を行い、改めて同期メンバーが集まって今後どうやって働いていくかなどを議論しています。
――そのほかどんな研修を行っていますか?
森清様:スキルアップを目的とした専門性を高める研修も実施しています。これらの研修は年次や階層を問わず誰でも受けることができる研修です。また、階層別研修も実施しており、さまざまなポジションでの役割や要件を理解し対応できる人材づくりに取り組んでいます。そのほか、当社では「教育する担当者」の教育も行っています。教育者に必要なスキルや役割なども伝えながら、教育を通じて一緒に成長していけるような形を目指しています。
――教育面に加えて、精神面のフォロー体制はどのようにしていますか?
小橋様:新卒やキャリアに関係なく、新入社員には必ず1対1で教育担当者を任命しています。教育担当者を固定することで、個々の成長具合に合わせて指導できることに加えて、精神的な面で相談できる相手がいるという安心感にもつながります。また入社1か月後、3か月後に面談なども実施しています。これらの面談は教育担当者ではなく、あえて身近ではない先輩社員が担当し、半年ぐらいの期間を使いながらしっかりサポートするようにしています。こういったフォロー体制を充実させることで、新入社員の質の向上につながると考えています。
「7つの習慣研修」とは?
――実際に多くの研修を取り入れて来られた中で、特に社員のモチベーションアップにつながった研修を行っていらっしゃると伺いましたが…
森清様:介護版の「7つの習慣@Care」を約6年程前から取り入れています。もともとビジネス向けの研修ですが、人材を育成していくうえで管理者や上に立つ社員のモチベーションアップにもつながると考え導入を決めました。実はこの研修の講師をするにはライセンス資格が必要で、当社では研修ができる講師が2名います。
――実際の導入・実施後の効果はいかがですか?
森清様:一緒に働く社員の反応が変わるなど研修の効果を実感できる部分も多く、より前向きに業務に取り組むモチベーションアップにつながっていると聞いています。研修の対象である管理者やリーダー、教育担当者は、研修の中に出てくる事例を自身の介護現場に置き換えて「ここはこういう態度で指導してはだめだな」、「こういった声掛けをしよう」と考えるようになりました。管理者などは自分のありたい姿を明確にすることや事業所全体の目標設定をすることで、管理者としての自覚が醸成され、より現場に向き合った業務ができるようになりました。
――なぜこの研修を取り入れようと考えられたのですか?
小橋様:7つの習慣研修では「個」の考え方と「組織」としての考え方のどちらも学ぶことができるからです。介護の仕事は「専門職」であり、社員それぞれが「プロ」なんです。自身の専門性を高めることは非常に得意だけど、組織の中で組織の力を活かしていくことはやや苦手という方もいます。この研修は自分の「なりたい姿」を宣言して、全員でそれをフォローし合って高めていくカリキュラムになっており取り入れてとても良かったと思います。
実際に社員のことを考えた福利厚生制度とは
――貴社では社員のための福利厚生も充実しているかと思いますが、社員に人気の福利厚生はありますか?
森清様:社員のモチベーションやキャリアを支えるために福利厚生制度はとても大切だと考えています。その中ですと、「ベネフィット制度」や「クラブ活動」なんかは人気ですね。ベネフィット制度はどの年齢層であっても使いやすいと好評です。旅行や宿泊、レジャーなど社員のプライベートの充実を最大限支援している制度です。クラブ活動は現在10個以上の部活があります。
山﨑様:クラブ活動は、ボルダリングやフットサル、ヨガや釣り部など色々ありますね。クラブ活動をしている社員から誘われて行ってみたら楽しくて、普段の業務の中でも話題にでき、コミュニケーションも取りやすくなります。クラブ活動が他の事業所の社員との交流の場にもなっています。
――ワークライフバランスが取りやすいような取り組みもされていますか?
森清様:当社では正社員以外にも「準社員制度」を取り入れています。子育てを優先させながら働ける制度で、育児が落ち着けば正社員にも戻ることもできるため、長く勤務する上で有効な制度です。また、当社では在宅介護と施設介護の両方の事業を行っているため、双方間の異動によりライフスタイルに合わせた働き方に柔軟に対応できるようにしています。特に女性社員は多いので、働きやすい環境を作ることは私たちの重要な仕事だと思います。
定着する人材を育てるための「離職防止」の取り組みとは?
――会社が大きくなる中でも離職という問題は常にあるかと思いますが、離職防止の取り組みはどのようにされていますか?
森清様:やはり「精神面のフォロー」が大事だと考えています。当社では現在、離職原因の分析を行っています。ここ2年くらいは、入社後1年程で退職をする方が多くいる傾向がありました。いくら自分はできると思って入社しても技術が追いつかなかったり、周りの方の支えがなくて挫折しやすくなったりという方がいらっしゃいました。そうした方へ「1か月後面談」や「3か月後面談」を実施しています。実際に毎年数字を出していますが、入社して月日が浅い方へ定期的にフォローをすることが離職防止に有効だということが分かってきていますね。離職防止の取り組みとあわせて、退職者への面談も行っています。
――退職者への面談はどのように行なっているのでしょうか?
小橋様:退職する際に改めて「なぜ退職しなくてはいけなかったのか」の聞き取りを会社として行っています。現場だけではなく、退職者本人にも話を聞いて、真因を把握し、次に活かしていきたいと思っています。退職する社員を失ってしまうことは非常に残念なことですが、それで終わるのではなく、会社としてもPDCAを回して、より良い会社・職場としていくための取り組みです。
――定着する人材の傾向はありますか?
森清様:先ほど離職防止の話もしましたが、長く勤務を続けてくれている社員もたくさんいます。その中でも「チームワーク」を大切にしながら業務に取り組む事ができる方が、長く続いている印象です。自分から周りの同僚に声をかけて業務を進める、また逆に周りから声をかけられても受け入れて一緒に考えながら仕事ができる方ですね。チームワークを意識して行動することによって、職場の同僚からもだんだん頼られるようになり、「一緒に頑張っていこう」とモチベーションアップにもつながっています。
介護業界全体への思い
――介護事業者向けセミナーの提供や福利厚生の充実の支援を行っている背景は何でしょうか?
藤田様:ベターライフサービス社の親会社である東京海上日動では、保険を通して多くの病院・介護事業者様と接点があります。そんな中、病院・介護事業者様からは「福利厚生を高める方法は具体的にどういったものがあるの?」「職員の定着にはどうしたらいいのか?」と問われることが多いのが実情です。それらの経験から、病院・介護事業者様は人材定着や福利厚生に関する情報が入りにくい環境にあるのではないかと考えております。そこで東京海上日動は、実際に人材定着率を大きく改善したノウハウを持つベターライフサービス社のセミナーを案内したり、当社がもつ福利厚生プログラムを積極的にお伝えすることで、介護事業者様の人材定着・人材不足といったお悩みに寄り添えるのではないかと考えた次第です。
――今後の展望を教えてください。
山﨑様:現在、定着率アップを目指す「人材育成セミナー」だけではなく、「クレーム対応」や介護事故防止に向けた「リスクマネジメント」や「認知症ケア」についてのセミナー、そして弊社でも継続実施している「7つの習慣®Care研修」への講師派遣を行っています。これらのセミナーや研修が、同じ介護業界で頑張る事業者様にとって、少しでもプラスになればと考えています。今後も、業界全体のクオリティーアップに貢献していきたいです。
東京海上日動ベターライフサービス株式会社のセミナー情報はこちら→ 「企業・法人向けソリューションサービス 」
採用ご担当者様へ
医療・介護の分野で成果を出し続けてきた弊社のノウハウとネットワークを、御社の課題解決にぜひともご活用ください 。
掲載に関するお問い合わせや、採用についてのお悩みなどはこちらから。
お問い合わせは「レバウェル介護」まで
よろしくお願いします。




