レバレジーズメディカルケア株式会社の採用活動で得たノウハウを、介護事業所や訪問看護事業所に向けてレクチャーする「採用力向上セミナー」。採用ノウハウや内定承諾率向上のためのポイントを、その企業の状況に合わせて個別で1社ずつ丁寧にお話ししています。今回は、訪問看護事業所を運営している株式会社N・フィールド様を対象に開催したオンラインセミナーの第2部のレポートをお伝えします。介護人材の採用にも通じる内容になっているので、ぜひ参考にしてください。
※第1部のセミナーレポートはこちら
プロフィール

レバレジーズメディカルケア株式会社 組織戦略部部長
2012年入社。キャリアアドバイザーを経て、2016年から人材開発チームの開発・立ち上げに携わる。2018年11月より組織戦略部部長に就任。現在はレバレジーズメディカルケアの採用・組織開発・人材開発の3つの業務に従事。採用面接では1次面接・最終面接のどちらかを担当し、高い内定承諾率を誇る。
セミナーの目的
拡大していく組織に合わせた人材確保を行う中で身に着けた採用ノウハウを、他事業者様へ還元すべく、今回株式会社N・フィールド様(以下、N・フィールド様)を対象に、「採用担当者の人材の見極め・魅力付けのノウハウの統一」、「採用担当者が採用市場の厳しさを理解し、入社後の人材育成マインドを持った面接ができる状態」を目指し、2部形式のセミナーを実施しました。
第1部ではN・フィールド様の課題解決に向けた、採用力強化に必要な最初のステップをお話ししました。そのステップとは「面接官が面接の目的を理解する」ことです。主に「会社とのマッチング判定」「資源性の評価」「リスクの確認」「会社のファンづくり」の4つの目的を理解することが大切であるとお伝えしました。
第2部では、実際に面接をする際の「面接官の心構え」「面接での見極め方法」を中心に実際のプロセスを交えて解説していきます。
面接で重要な「面接官の心構え」
第1部では、面接前に「面接官が面接の目的を理解すること」が大切だとお伝えしました。では、実際に面接を行う際に、面接官に求められていることは何でしょうか?それは「面接官を含めたN・フィールド様のファンをつくること」を目指し、面接をすることです。そのために面接官は下記の心構えを意識して面接に挑むことが重要であると考えます。
1つ目は「採用は営業であり、会社の顔である」という意識をもち、候補者様に良い印象を持って帰っていただくことです。入社を最終的に決めるのは候補者様ですが、N・フィールド様を選んでいただくためには「採用する人もそうでない人も自社のファンになってもらう」ことが重要です。内定承諾が取れるかどうかは、面接で最初に接した人の印象で7割方決まるといわれています。そのため、採用はただの営業ではなく、会社の顔という意識をもち「自社を営業する・プレゼンすること」が大切です。
2つ目は「優秀な人材を採用する」という意識をもつことです。面接官のものさしで「うちには合わない、不適合だ」と判断しないことも大切です。優秀な人材は、秀でた能力がゆえに周りの社員と少し違った雰囲気である場合が多々あります。その雰囲気の違いを「不適合」と判断するのではなく、「可能性を秘めた雰囲気の違い」と捉えるよう意識をしながら面接を行いましょう。
3つ目は「多様性を尊重し、事実を伝える」ことです。面接の段階で、企業が求めている人材像に完全に合う人材はめったにいません。入職後継続的に育成することを前提とし、面接では候補者様の性格やスキルの多様性を尊重した判断が求められます。また、早期離職の原因になりうる入職後のギャップを極力なくすため、ネガティブな内容も面接時に隠さず伝えることが重要です。
面接で陥りやすい7つのミス
心構えを意識していても、面接では面接官自身が意図していないミスが起こることもあります。実際に面接を行っていくなかで陥りやすいミスとはどんなことがあげられるでしょうか。
・候補者の緊張をほぐせずに本音が聞きだせていない
・面接官が話をしすぎて候補者様の情報を得られていない
・ハロー効果によって、部分的な印象で候補者様を推し量ってしまう傾向がある
・対比効果によって、直前に会っていた候補者様と比べてしまう傾向がある
・中心禍傾向によって、評価が中間的なところに集中してしまう傾向がある
・課題化傾向によって、面接官と共通点があった場合などに評価が甘くなってしまう傾向がある
・ステレオタイプ評価によって、偏った判断基準で評価する傾向がある
この7つの項目は実際に面接中に起こりうる注意点です。1つでも自分の対応に当てはまるものがあれば、「こういうことが起こりうる可能性がある」と意識し、面接に挑むようこころがけましょう。

求める人材を採用するために必要な「見極め方法の統一」
面接をする際の前提として、「求める人物像の見極め方法の統一」をしておくことが重要です。見極め方法の統一により、N・フィールド様で活躍できる人材を効率良く確保できるだけでなく、各拠点での採用においても一定の質を担保することが可能です。N・フィールド様が求める「主体性・規律・想いやり・自己管理・チャレンジ」の5つの人物像に合わせた質問を統一することで、質の高い見極めが可能になります。
「主体性」を判断する場合には、自分自身だけではなく、他者も巻き込んだ組織として考え、行動できるかを質問します。「組織の課題に自ら取り組んだことはありますか?」といった問いかけを行います。ここでは具体性のある話を引き出し、組織の課題に対して主体的に行動できているかを読み取ります。
「規律」を判断する場合には、会社の規律に関する質問をすることが重要です。「あなたの看護観と会社の看護方針が異なっていた場合は、どのような判断・行動をしますか?」といった質問が有効です。会社のルールを守らず、自己判断で業務をしてしまう人材かどうかを判断できます。
「想いやり」を判断する場合には、「いままでで一番患者様のためを考えて行動したことは何ですか?」といった質問を行います。ここでは協調性や周囲へ気配りができるかどうかをみることができます。他者への配慮に関するエピソードを聞き出すことで、本当に相手のことを深く考えて行動できているかを判断可能です。
「自己管理」を判断する場合には、「ストレス解消法はありますか?」「仕事で落ち込むことがあった際には、どう解消していますか?」といった質問が有効です。打ち込める趣味などをもっていると、きちんとストレスを解消できていると判断できます。また、趣味や共通点からラポール形成や信頼関係の構築にもつなげることができます。逆に周囲に話すことで解消している場合は職場内のネガティブスピーカーになる可能性があるため、どんな相談をしているかを深ぼって質問することが必要です。
最後に「チャレンジ」を判断する場合には、「今までで一番やり抜いたことはどんなことですか?」といった質問を行います。あくまでも結果ではなく「プロセス」を重視すること大切です。他責にせず、自分で考え抜いて行動しているかを確認することができます。
また、見極めをするためにも「語れる面接官でいる」ということも重要です。候補者様に自社の仕事のやりがいや魅力を話せる面接官になるように意識しましょう。
採用は「ゴール」ではなく「スタート」
実際の採用にはコストがかかっています。ここには費用だけではなく、面接官の時間も含まれています。せっかく採用した貴重な人材も、定着しなければ意味がありません。採用は「ゴール」ではなく「スタート」と考え、自社でやりがいを持って働くことができるように育成していくことが重要です。そのためにも採用力を強化し、面接を行いましょう。
「採用力向上セミナー」にご興味のある事業所様は、
レバレジーズメディカルケア株式会社法人営業部(050-3184-1045)へお問い合わせください。
採用ご担当者様へ
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