特養の夜勤は本当にしんどい?7つの仕事内容や乗り切るための対策も紹介

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夜間にベッドで起き上がろうとする高齢者をサポートしている介護士のイメージ

特養で働きたいと考える人のなかには、「夜勤がしんどいのでは…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。その原因は、夜勤の拘束時間が長い点や緊急時の対応があることなどが考えられます。本記事では特養の夜勤について、しんどいといわれる理由や仕事内容を解説。さらに、しんどい夜勤を乗り切るための方法や、働きやすい施設の見極め方もご紹介します。特養の夜勤に興味のある介護士さんは、ぜひ参考にしてみてください。

目次

特養の夜勤がしんどいといわれる3つの理由

特養の夜勤がしんどいといわれる理由には、「日勤帯に比べてスタッフの数が少ない」「日勤よりも拘束時間が長い」「緊急時の対応がある」などが挙げられます。

1.日勤帯に比べてスタッフの数が少ない

特養の夜勤は、日勤帯と比較すると配置される介護士さんの数が少なめです。厚生労働省によると、特養の夜勤を行う介護士さんや看護師さんの配置基準は、入居者さんの合計数が25名以下の場合は1名以上という基準が設けられています。日勤の場合は、入居者さん3名に対して介護士さんや看護師さんのは配置人数は1名以上となっているため夜勤よりもスタッフの人数が充実。夜勤では少ない人数で業務に当たらなくてはならないため、日勤と比較すると身体的にも精神的にもしんどいと感じる人も多いといえるでしょう。

2.日勤よりも拘束時間が長い

特養では2交代制を採用している場合が多いことから、夜勤は日勤よりも長時間仕事をしなければなりません。夜勤は拘束時間が長く生活リズムを整えるのが大変なことから、身体的な疲労を感じやすいことも。慣れないうちは疲労も蓄積しがちなのも、夜勤がしんどいといわれる理由と考えられます。なお、公益財団法人介護労働安全センターの介護労働実態調査によると、特養をはじめとした入所系の施設のける1カ月の夜勤回数は、5回以上7回未満が45.4%です。次いで、3回以上5回未満が32.5%でした。

3.緊急時の対応がある

特養には介護士さんだけではなく、看護師さんも配置されます。しかし、夜勤帯に看護師さんを常駐させる施設は少ないので、入居者さんに何らかの急変があった場合は夜勤の介護士さんが対応しなければなりません。医師や看護師の方に連絡を行いますが、1人で対応に当たる場合は責任や不安を感じる場合もあるでしょう。もちろん、夜勤のたびに緊急対応をするわけではありませんが、いつ命に関わるような状況があるか分からないのは、精神的にしんどいと感じる人もいるようです。

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特養の夜勤の7つの仕事内容

特養は24時間体制で入居者さんの生活支援や介護を行っているのが特徴です。夜勤の仕事内容は、大きく分けて就寝前、就寝後、起床後の3つに分類されます。ここからは、夜勤の仕事内容について、主なものを7つまとめました。

1.日勤の介護士さんからの申し送り

特養の夜勤介護士さんが出勤後にまず行う仕事が、日勤の介護士さんからの申し送り内容の確認です。申し送りの内容は、日勤帯での入居者さんの様子をはじめ、事故、急変、体調不良がなかったかどうかなど、多岐にわたります。日中の様子を確認し情報共有しておくことで、夜勤中のトラブルや事故、急変に対応しやすくなるでしょう。

2.夕食の準備から食事介助

特養の夜勤に入る時間は午後5時~午後5時30分ごろが一般的ですが、特養の夕食の時間と重なります。そのため、施設によっては夜勤の介護士さんが夕食の準備や配膳を手伝うことも。すでに夕食が始まっている場合は、1人で食べられない入居者さんへの食事介助、食後の口腔ケア、食事が終わった後の片付けなどを行います。

3.投薬の介助

特養の入居者さんのなかには、夕食後や就寝前に薬を服用している場合があります。本来は看護師さんが投薬を担当しますが、一定の条件のもと夜勤の介護士さんが投薬のサポートを行うことも。薬の種類や量、内容は入居者さんによって異なるため、間違えないように細心の注意が必要です。

4.排泄の介助

夕食や投薬、口腔ケアを終えた入居者さんは就寝のための準備をします。そのうちの1つが排泄です。夜勤の介護士さんは入居者さんの状態に合わせて、トイレへ誘導したりベッドに誘導しておむつ交換したりするなど排泄の介助を行います。自力でトイレに行ける入居者さんであっても、転倒リスクを考え見守りや何らかの介助が必要な場合があるでしょう。なお、就寝後も定期的におむつ交換などの排泄介助を行う必要があります。

5.就寝後の巡回や安否確認

消灯後は決められた時間に各部屋を巡回して、入居者さんが眠っているか、何らかの体調不良や急変が起きていないかなどの安否確認を行います。安否確認には、徘徊していないかどうかを確認する意味も含まれています。就寝後の巡回を行うことで、入居者さんの安眠につながることも。また、夜勤中は眠れない入居者さんの対応やナースコールに対応する場合もあります。

6.起床介助

起床時間を迎えたら起床介助をするのも、特養の夜勤の介護士さんの仕事です。起床介助の内容は入居者さんごとに異なりますが、基本的にはベッドから起こして着替えを手伝い、洗面所などで整容するまで介助します。夜間ほとんど起きて仕事をしていた夜勤の介護士さんとって、起床介助をする時間は眠気が強い時間帯かもしれません。しかし、入居者さんにとっては1日の始まりの時間のため、その人の状態に合わせて丁寧に対応する必要があります。

7.朝食の介助

入居者さんの起床介助をした後は、朝食の準備や配膳、食事介助をします。入居者さんによって食事内容が異なるため、間違えて提供しないように注意が必要です。食事が終われば夕食の介助と同様に、口腔ケアや投薬の介助を行います。

特養の夜勤がしんどいのは2交代制と3交代制どっち?

特養の夜勤には、2交代制と3交代制の2種類があります。「どちらがしんどいの?」と疑問を感じている方は、以下でそれぞれの特徴をチェックしましょう。なお、日本医療労働組合連合会の調査によると、特養の59.1%が2交代制を導入しています。

24時間を2つのシフトに分ける2交代制

2交代制とは、簡単にいえば24時間を2つのシフトに分けた勤務形態です。2交代制の勤務時間は16時間程度で、夜勤帯の仕事を2日間に分けて行っているという計算になります。拘束時間が長いため、体力的にしんどいと感じる方もいるでしょう。とはいえ、休憩時間は2時間ほどあり、夜勤明けの翌日は休日になることが多いようです。連勤になる可能性が少ないため、2交代制のほうが合っているという人もいます。

24時間を3つのシフトに分ける3交代制

24時間を3つのシフトに分けているのが3交代制です。こちらは夜勤の介護士さんも8時間程度の勤務時間で設定されているため、2交代制と比較すると勤務時間が短めといえます。具体的には、2交代制の勤務時間が午後5時から翌日の午前10時ごろまでとすると、3交代制は22時から翌日の午前7時ごろまでです。勤務時間が短いものの、夜勤明けの次の日も出勤になることが多いため、しんどいと感じる人もいます。なお、3交代制の場合、申し送り後は就寝介助や排泄介助から始まり、朝食準備や配膳を終えて勤務終了となります。

特養の夜勤のメリット

特養の夜勤はしんどいと感じる部分が多くある一方で、従事するメリットも多いです。メリットには、夜勤手当がつくため収入アップにつながったり、夜勤明けのプライベートの時間を有効に使えたりするなどが挙げられます。そのため、しんどいけれどもメリットを優先し、夜勤スタッフをするという人も少なくないでしょう。

夜勤手当がつくため収入アップにつながる

夜勤を行うと基本給に加えて夜勤手当がつきます。夜勤手当の金額は特養の施設によって異なりますが、1回の夜勤勤務でおよそ4千円から8千円程度が一般的です。夜勤に入るほど収入アップにつながるため、収入を重視している人にとっては、日勤専従よりも夜勤を含んだ勤務や夜勤専従の方がメリットが大きいといえます。

夜勤明けを活用してプライベート時間を有効に使える

前述した2交代制の夜勤の場合、夜勤の翌日も休日になることが多いです。そのため、夜勤明けからと翌日をプライベートの時間として有効に使えます。夜勤には一定のしんどさもありますが、プライベートの時間を充実させられるのは夜勤に従事するメリットといえるでしょう。

特養の夜勤の3つのデメリット

先述したように、特養の夜勤はしんどいと感じることも少なくありません。あらかじめ、特養の夜勤に就くデメリットを知り、働く際のギャップをなくしておきましょう。

1.慣れないと生活リズムが崩れやすい

夜勤をすると「夜に動いて日中眠る」という生活になり、普段の生活リズムとは逆になってしまうことも少なくありません。特養をはじめとした介護施設での勤務は、シフト制を導入しているところが多いため、日勤や夜勤が混ざった勤務を行うことがあります。慣れないうちは、生活リズムを整えるのが難しく、体調を崩したり疲労が蓄積しやすかったりするでしょう。

2.夜間の勤務のため眠気との闘いになる

夜勤の介護士さんは夜間の時間帯に仕事をしなければならないため、眠気との戦いがしんどいと感じる人もいるようです。特に、眠気がピークに達しやすい夜明けの時間帯は、入居者さんが起きる時間帯でもあります。眠気があると注意力が散漫になりややすいため、事故や怪我などのトラブルには十分に注意しなければなりません。

3.家族や友人と生活のすれ違いが生まれる

日中に行動する家族や友人とのすれ違いが生まれやすいというデメリットも考えられます。家族と過ごす時間や友人との会話が減れば、しんどいと感じる人もいるでしょう。相手が夜勤の仕事を理解してくれているのであればそこまで問題はないものの、理解が得られない場合は精神的に大きな負担となってしまうこともあります。

特養のしんどい夜勤を乗り切るポイント

入居者数が多い特養での夜勤はしんどいと感じる部分が多いものの、対策をしておくことで乗り切りやすくなるでしょう。特に体調管理や睡眠管理に関しては、体力仕事である夜勤を乗り切るために必要不可欠といえます。

1.夜勤前の寝だめはかえって疲れるのでしない

夜勤に入る前に寝だめをして備えようと考える人は少なくありませんが、寝溜めをするとかえって疲れるのでしないのがおすすめです。寝だめをすると必要以上の睡眠をとることになり、眠りが浅くなったり疲れてしまったりすることも。その結果、夜勤中に強い眠気を感じやすくなったり、疲れて判断力や注意力が鈍ったりする恐れがあります。寝だめをするのは避け、普段通りの睡眠時間に留めておくことが大切です。

2.夜勤明けは早めに睡眠をとり生活リズムを整える

夜勤明けの休日を利用してそのまま遊びに行く人もいますが、長時間起き続けていると生活リズムが崩れてしまう可能性があります。そのため夜勤明けは軽めの睡眠をとるようにして、午後からは普段通りに過ごした方が生活リズムを安定させやすいでしょう。夜勤明けは、「目覚めたら夜だった」という自体を防ぐため、目覚ましをかけておくのもポイントです。

夜勤しやすい特養の見極め方

特養の夜勤を希望する場合は、できるだけ働きやすい施設を見極めることが大切です。ここでは、働きやすい施設を見極めるポイントをご紹介します。

1.夜勤のスタッフさんが多い

介護施設には、それぞれ配置するべき職員の人員基準が定められています。先述のとおり、特養の配置基準は、日勤で利用者さん3名に対して1名以上、夜勤で利用者さん5名以下につき1名以上の介護士さんや看護師さんを配置する基準です。きちんと配置基準を満たしていることはもちろん、それ以上の人員を確保している施設であれば負担も少ないと考えられるでしょう。

2.夜勤中の休憩や仮眠をきちんと取れる

介護をはじめとする夜勤の仕事は、労働基準法によって労働時間や休憩時間といったさまざまなことが定められています。たとえば、日にちをまたいで仕事をする2交代制の夜勤は、2日分の労働時間として換算されるのが基本です。そのほか、 8時間以上の勤務につき1時間の休憩時間を取ることも定められています。夜勤中にきちんと休憩や仮眠を取れるかどうかを確認しておくことで、心身の疲労を回復できるかどうかにつながるでしょう。さらに、特養の運営や経営が正しく行われているのかという判断基準にもなります。

3.スタッフに笑顔があり雰囲気が良い

夜勤は、日勤同様にスタッフ同士の連携やコミュニケーションが不可欠です。そのため、人間関係が良好で雰囲気の良い職場のほうがが、円滑に働けるでしょう。見極める方法は、施設見学や面接の際のスタッフの方の様子や職場の雰囲気を確認するのがおすすめです。利用者さんや介護士さんが穏やかな表情をしている施設であれば、人間関係が良好で働きやすい環境だと推測できるでしょう。

4.夜勤の勤務形態が自分に合っている

先述のように、夜勤には2交代制と3交代制があります。2交代制は16時間勤務で翌日は休みになることが多いですが、3交代制は8時間勤務で勤務時間が短いものの翌日は出勤となることも多いようです。同じ夜勤でも勤務形態が異なればしんどいと感じるポイントが異なります。自分にとってどちらの勤務形態が合っているのかを踏まえたうえで、職場を選ぶことが大切です。

特養の夜勤はしんどいことばかりではない

特養の夜勤は入居者さんに対して配置される介護士さんの人数が少なく、救急対応も必要となるため、しんどいと感じることも多いでしょう。とはいえ、夜勤手当が付き収入アップが見込めたり、臨機応変な対応力がついたりするのが特養の夜勤に従事する魅力です。夜勤を乗り切るための対策を講じることで、心身ともに無理なく夜勤をすることも可能なので、興味のある介護士さんは、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

「特養の夜勤の仕事に就きたい」という介護士さんは、介護業界専門の転職エージェントであるきらケア介護求人にご相談ください。「特養はしんどそう…」とお悩みの方も、専任のアドバイザーのアドバイスを聞いたうえで挑戦するかどうかを決められます。きらケアがご紹介する求人に挑戦する際は、職場の雰囲気や働き方を前もってお知らせするので、ご安心くださいね。

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